細胞や組織の力学的特性評価


     細胞同士を接着させ,ドット状,ファイバ状,シート状,チューブ状,ブロック状等の3次元構造に形成したものを3次元組織と呼びます.近年,この3次元組を移植することで,組織の失われた機能を回復する再生医療が注目されています.3次元組織の再生医療への応用に際しては,3次元組織を安全かつ大量に生産,出荷する必要があり,3次元組織の材料として評価方法及び品質管理の確立が求められます.
     これまで,形態学的手法と生化学的手法を用いた3次元組織の評価が主に行われてきましたが,機械的特性による評価は確立されていません.他方,機械的特性は生体組織や単一細胞を評価する手段としては一般的に用いられています.例えば,単一細胞の機械的特性は,細胞の様々な状態(活性,細胞種,分化,病気,年齢,培養条件,薬剤応答)により変化することが知られており,3次元組織も単一細胞と同様に機械的特性を計測することで,様々な状態の評価が可能になると考えられます.
     そこで,私たちは3次元組織の力学的評価を目指し,評価方法の提案や評価システムの開発を進めてきました.開発に際してはメカトロニクス技術だけでなく,再生医療技術,Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)技術など最先端の技術に触れることになります.
     最先端の医療技術に貢献したいという方にお勧めの研究です.





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